お薬手帳、活用されてますか?
面倒くさいから持って行かない・・・そんな事、ありませんか?
2年も前になります。早いですね。東日本大震災。
復興も遅々として進まない地区があると、各メディアで取り上げられる状況が続いています。一刻も早く、被災地の皆さんが安心して暮らせるような状況になることを祈るばかりです。そして、今後更に災害が起こった時、患者さんに不利益が生じないようお薬手帳を持って頂きたくて、有志の薬剤師(私も含まれます)とデザイン会社の協力で作ったものが、「お薬手帳カレンダー」です。
実は、東日本大震災の以前、阪神淡路大震災で見直されたのが「お薬手帳」です。災害時は、被災者は勿論ですがボランティアで現地に入った医療スタッフも混乱しており、通常通りに医療を提供することは出来ません。
そんな時、普段から飲んでいる薬を持って避難することなど、たとえ医師・薬剤師であっても出来る事ではありません。
いざという時は、「記録」が物を言います。年金問題にしても同様ですよね。そんな時のために、普段から「いつもの記録」を残すために普及しているのが「お薬手帳」です。また、「いざという時」は災害時だけではありません。GWや年末年始など、普段受診している病院が休みで休日当番医を受診する時、外出先や旅行先で初めての病院を受診する時も役立ちます。
普段でも大活躍です。
1つの病院だけにかかっている方は、おそらく珍しいのでは無いでしょうか?
いくつもの病院を受診している場合、お医者さんは他の病院で出ている薬の情報を知る術がありません。従って、A病院から出ている薬と飲み合わせ・使い合わせが悪い薬をB病院から出されたとしても、これは防ぎようが無いのです。
しかし、お薬手帳があれば、防ぎようのない事を防げるようになります。未然に薬の副作用を防ぐこと、これは誰よりも患者さんご本人にとって大変有意義な事では無いでしょうか?
持ち歩くのが面倒という話も耳にしますが、薬は反対から読めば「リスク」です。「飲めば治る」ものではなく、「『適切に』飲めば治る」ものです。適切に飲まなければ、副作用の恐れも出てきます。
是非、普段からお薬手帳を持ち歩くように心がけて下さい。